象の話

1月5日から9日までSHOZO全店でお休みを頂きました。おかげ様でスタッフはそれぞれ故郷に帰ったり、自動車で旅に出たり、暖かい南の方へ足を伸ばしたりすることが出来ました。さて、5日間充電して明日から元気に営業という9日の夜に黒磯に戻りますと、雪が降っていました。電車を降りてそのまま店へ向かい仕込みをしていると、誰もいないカフェがいつまでたっても暖まらず、深い眠りについているようでした。カフェという生き物のからだの中で、寝ている間に活動する何かの器官にでもなったかのような気持ちです。家族と別れたあとの寂しさも相まって、その後もう一人スタッフが現れた時にはなぜだか涙目です。会っていなかった間のことを話して笑う度にカフェの眠りも少しずつ浅くなるような気がしました。そして次の日、みんなが揃い掃除を始める頃には新しい空気が流れ、気持ちのいいあいさつが起こりカフェが目覚めたようです。お昼を過ぎて、夕方になるとお客様にも沢山来て頂き、人で一杯のこの店が生き生きしているよう。この生き物の食べ物は、誰かの笑顔と誰かの元気。やっぱりこれだな、と充実しながら一日を終えました。

そんな勝手なイメージの話ですが、その生き物を大きな大きなの象と考えると、店の色がグレイということもあり、しっくりくるのでした。その象くんが深呼吸をするようにいつも新鮮な空気をいれかえ、お腹をすかせることのないよう元気に笑って、病気にならないようにしっかり掃除していこうと想像しながら決心したのです。象くんが生きた時間でこころを満たせますように。今年も、どうぞよろしくお願い致します。

写真は実家のそばの日南海岸(太平洋)、ふるさと自慢の一枚です。

kuroiso 河野