先日東京の目黒にある東京都庭園美術館に行ってきました。
3月31日まで展示している建築の記憶を観覧目的で行って来ましたが、展示よりもその美術館自体の素晴らしさに目が行き、とにかく関心しきりでした。
簡単に美術館の説明をさせていた頂くと、元々は朝香宮邸として昭和8年に建てられたものを1983年から美術館として使用する様になりました。建物の様式はアールデコ様式で、日本の感性がおり混ざった建物は、日本におけるアールデコの傑作だと思います。美術館内の説明でもありましたが、その建物自体が美術品と言っていいでしょう。現在は東京都有形指定文化財にもなっています。
かれこれ2時間位美術館内を見て回って感じたのは、その建物を作るにあたって関わった人達の熱を感じました。果たして現在このような建物は生まれるのだろうかと思います。単純に予算面や施工主との建築期間の契約、時代背景など様々な違いはあるにしろ、そこにいたるまでのプロセスに何か違いを感じました。それはやはり人の手によって生み出されたものが今より数段多くあり、今のどこか機械的な部分を感じるものとは違う暖かみを感じました。こうした丁寧に時間をかけて作り出したものには只のものとしてでは無い暖かさが宿り、人を惹き付けるのだと、そしてそういったもの達は後世にまで残って行くのでしょう。(物理的な荒廃まで)幸運にも今お店で扱っている商品達は人の手により作られたものがほととんどです。その作り手の熱を感じつつ又自分達の手によって少しでも残って行くものになるよう、今後も手助けして行ければと思います。
rooms 白石