先日、04でお取り扱いをしているForest shoemakerさんの栃木県宝積寺にある工房にお邪魔してきました。1枚の革が、平面から立体に靴になるまでの貴重な行程を見せていただきました!
松下さんご夫婦の温かい笑顔に迎えられ、早速フィッティングをしてもらいました。足のサイズを計り、サンプルを履きます。包まれるようなフィット感のある履き心地で、はじめからこんなに履きやすくていいのかと思うくらい。その理由は、Forestさんの木型は人の足の細かいところの骨格や肉付きまでを考え、忠実に石こうでモデル型を作っているからです。そして松下さんは、足のあたるところや気になるところはないか聞いてくれましたが、私にはぴったりすぎました。すると、「いつも靴擦れをするところは?」と聞かれ、そういえば踵がいつも靴擦れするなあと思い、伝えました。“人それぞれの足のカタチは違うもの”と考える松下さんは細かく質問してくれました。
Forestさんの靴は1枚の革を使っているので、人それぞれの足に合わせて伸縮しなじんでいきます。私が感動したのは、その人の足のあたる革の部分をしっかりと揉みこんでいたことです。その人の足に合わせた微調整を出来る限りしてくれます。履く人のことを考えて、ひとつひとつの作業を丁寧に時間をかけて行っています。
また、ソールの張り替えやメンテナンスなどアフターケアもしっかりとしてくれます。一度Forestさんの手を離れた靴が、何年後かにその人の行った場所歩いた道を記憶して、その人の足のカタチになって、また手元に戻ってくる。そして、Forestさんに丁寧に修理され磨かれ、持ち主へ戻りまた新たなスタートを迎える。履くほどに表情と愛着が増していく靴です。ちょうど工房に帰ってきていた、きれいに磨かれとても良い風合いに変化した誰かの大切な1足がさらにそう思わせてくれました。(右下のダークブラウン、とってもいい色です!)
ご夫婦揃って、ご家族2世代で、何度かお店に通って特別な日にオーダーされる方…様々ですが、みなさん出来上がる数ヶ月後を楽しみに帰っていかれます。今は約7ヶ月待ちです。私は、Forestさんの靴を履いてどこへ出かけようか想像をふくらませつつ、私だけの1足を心待ちにしたいと思います。
みなさんも、松下さんご夫婦の人柄あふれるForest shoemakerの靴に足を通しにいらしてください。
松下さん、ありがとうございました!
04 綱川