20年以上前札幌プリンスホテルでお手伝いをしていたことがありました。別館の2階にウインザーというバーがありそこが自分の職場、ピアノ演奏が入ったり、有名な人がふっと座っていたり田舎者の自分にはとても刺激的な場所でした。冷凍にしたジンやウオッカの美味しさを教えてもらったのもこの店、そしてこの店の先輩達でした。
札幌に行く用事が出来今回はプリンスホテルに宿を取ってみました。昔いた頃の一番お世話なった先輩、日比さんは今はどこのホテルにいるのだろー、屈斜路かな!富良野かな!と思いながらフロントで聞いてみたら、このホテルにいらっしゃるというではないですか、最上階のレストランでクラシックローストビーフをごちそうになりました。お互いづいぶん年は重ねましたがとても懐かしい時間でした。お店を持つ事を目標にしながら、がむしゃらに走っていた頃の先輩にこうしてお会いしている事がとても不思議な気分であり、とてもなつかしく、ウレシイ気持ちでいっぱいです。SHOZOという店は札幌での出会いがなかったら、存在しない店だったかも知れません。
投稿者「SHOZO」のアーカイブ
コーヒーの街
札幌の街を歩いていると自家焙煎と書かれた看板や登りがいたるところにあります。こんなに沢山まめ売りのお店があってやって行けるのかなーと心配してしまうくらい沢山あります。寒い土地の人はコーヒーを沢山飲んでいるということなのでしょうか、そういえば、世界で一人当たりのコーヒーの消費量が一番多いのも北欧、中でもフィンランドが多いと聞きます。バリスタチャンピオンを沢山出しているのも北欧です。寒い土地の人は沢山コーヒーを飲み、おのずと旨いコーヒーが生まれて来るのかもしれませんね。シアトル、札幌、オスロ、ストックホルム、ヘルシンキ。
「何時の日か那須って書ける日が来ますように」
焙煎
本当に久しぶりです。コーヒー豆のことを書かなくなってずいぶん経ちます。あきらめた訳ではないのですが一日過ぎるといつも言い訳にになってしまう結果にやんなっています。今年になってすでに500kgは焙煎しました。大量の豆を捨てるたびにつらくなります。飲めないわけではないのだけれど、心から美味しいと思う焙煎になっていません。自分の焙煎した豆だけで飲んでいる分には充分美味しいのですが、目標としている味、豆があるものですから比べて飲んでみると、辿り着いていないのです。いくら焙煎してもその味を再現できません。もしかしたら俺には作れないのではないかと思ってしまいます。もうだめだ、もうだめだ、何度思ったことか。その度にかすかなアイデアが見えて来て、あーまだ辞めるなということかと思いながら続けています。それにしてももうそろそろいいような気がするのですが、コーヒーの神様はこれ以上どうしろと言うのでしょう。決してあきらめない、あきらめなければ必ず出来る、そう信じて、信じて過ごしてはいますがちょっと怖いこのごろなのです。
1月28日那須岳
冬山
さっきまで久しぶりにバールトタンでお酒を飲んでいました。それもバーボン、この酒も久しぶり、少し甘く独特の香りが懐かしい。昔は、バーボンと普通のウイスキーの違いも解らずになんとなく飲んでいた。ワイルドターキーとか、ジャックダニエルとか男心をくすぐる名前がいっぱいあります。味はたいして解らないけれど、名前と瓶で充分気分な酒。最近はすかりソフトな酒飲みになりましたが、たまには、こうゆう酒もいいですね。一緒に飲んだスタッフは明日の朝、雪の那須岳に登るようです、本当かよー!寒すぎるよー!と興味無さげに帰って来たはずなのに、ほろ酔い気分で山の準備をしている自分に薄ら笑い。寒いだろうなー、ホッカイロはあったかなー、ワクワクして来てなんだか寝つけない。
焙煎
排気能力は高ければ高いほどいいと思い煙突は高く、火力は遠火の強火、バーナーは増やせるだけ増やした。どうせやるなら、考えられる中の最高でやろうと思い改善して来たつもり。それでも美味しくならなかった。「機械が悪い」「場所が悪い」、そんなこと思いながら…もうどうにもやりようがない、新しいアイデアも生まれてこない。そう思いながらも排気を良くするために考えた方法を一つ省いてみた。そしたら、排気の良い時よりふっくら膨らんで、焼き上がりのつやもいい。もうやりようがねーよと半分やけくそで焙煎した残り豆が美味しい。火力と排気のバランスが良くなった。野外のたき火で料理をするように、自然な熱排気がいいと思いつつ(言われつつ)そのバランスは考えすぎるとよけいバラバラになってしまっていたようです(引き算も大事ですね)。焙煎で、もう少し、甘みも濃くも、クリアー感も出せるはず。辞めるにはまだまだ早ぇーぜよ!豆の神様がにやりと笑った気がした日。
おめでとう!
イベント
特別な事はなにもなくても、いつものように流れて行く時間、窓を開けて、テーブルふいて、花瓶の水を取り替える、お客様を迎えてコーヒーを点てる。穏やかな流れの中で磨いていけたらいいのになって、時々思う。話をする人、外を眺める人、本を読む人、想う人。一人一人が自分の時間を楽しめる店が好き、イベントや展示をしなくても新鮮な空気を流せる店が理想です。もう一人の自分が時々そんな事を言っています。
伊仏料理店
12月1日の夜、一夜限りの料理店がSHOZO本店1階ギャラリーに開店しました。倉庫のテーブルを並べ、ガスはカセットコンロ6台、客席は30席、食材は港まで買い出しに行って来たようです。不十分な設備ながらもフランス、イタリアで働いた経験のある2人の料理はかなりのものでした。80人近くのお客様がこの夜のために足を運んでくれ料理店は満席。料理とワインの作り出す空間は珈琲の時間とは全然違っていましたが、訪れる人の雰囲気、笑顔、話し声、なんだかちょっとだけ外国に来ているようですごくいい時間でした。料理を作る事が大好きな人がこころを込めて作った一皿、一皿は本当においしかった! 一夜限りの伊仏料理店。夢のような夜でした。
温かいということ。
KACO501制作のティーコーゼ(紅茶ポット用カバー)、この季節になるとポットの中の温度が下がるのもあっというまなので、紅茶を出す時の必需品です。紅茶にはティーコーゼ、頭では良く知っている事なのですが、それじゃティーコーゼを使った時と使わない時ではどのくらい違うんだろうという疑問が出て来ました・・・?使ったもの、何もつけないもの、作りの違うものなどを同時にティーポットにかぶせ30分後、1時間後と試してみましたが、これが結構違いがあり感動でした。 何でも実感してからする作業と、決りだからするという作業では人に伝わる時に違いが出て来ると思います。ティーコーゼの目的と嬉しさが実感できる実験でした。「温かい」は嬉しい事なのです。